お墓参りのお供え物はどんなものがよい？ マナーについても解説

お墓参りの際に欠かせないお供え物には、どのようなものを持っていけば良いのでしょうか。身内のお墓参りならそれほど神経質になる必要はありませんが、会社でお世話になっている方や配偶者の実家のお墓参りに行く際などには、やはり正しいマナーでお供えをしたいものです。

そこで今回は、お墓参りのお供え物について、選び方のポイントとお供えの仕方を詳しく解説していきます。

お供え物選びの心得

お墓参りのお供え物は、地域の風習などによっても違いがありますが、基本的には故人の好みのものを選ぶのがおすすめです。ただし、傷みやすいものや匂いが強いもの、殺生を連想させる肉や魚などはなるべく避けましょう。

お供え物の基本は五供（ごく）

お墓参りの際に用意するお供え物は、「ご先祖様や故人を敬う気持ちを表すもの」が理想的です。迷った場合には、「五供」と呼ばれる5種類のお供え物を用意すると良いでしょう。

香

お線香や抹香など、香りをたてるもののこと。お線香は火を灯してからお供えしますが、灯した火を消す際に息を吹きかけるのはマナーに反します。これは「仏様に人間の息を吹きかけてはいけない」という考えがあるためです。手のひらで仰ぐなどして消すようにしてください。

花

仏花というと菊をイメージしますが、故人の好きだった花や季節の花などをお供えすることもできます。ただし、トゲが付いている花はケガをする恐れがあるだけでなく攻撃性を表しているため、墓前にはふさわしくないとされています。その他、お墓の周囲を汚してしまう散りやすい花や、周囲のお墓に迷惑をかける可能性がある香りが強すぎる花なども避けた方が良いでしょう。

灯燭

火を灯したろうそくのことです。お墓参りが済んだら、火消しなどを使って完全に消しましょう。お線香などと同様の理由で、息を吹きかけて消すのはマナーに反します。

浄水

清らかな水（浄水）をお供えすることで「心を清める」という意味があります。

飲食

できるだけ故人が好きだった食べ物や飲み物をお供えすると良いでしょう。暑い季節の持ち運びなども考えて日持ちのする焼き菓子や、果物、お酒やジュースなどがおすすめです。

お供え物のマナー

ご先祖様や故人への感謝の気持ちを表すお供え物。お供えをする際にはどのような点に気を付ければ良いのでしょうか。お供え物のマナーについて詳しくみていきましょう。

直置きはしない

お供え物をお墓の上に直接置くのは避けた方が良いでしょう。お供え物を置くお盆や台を準備するのがマナーです。忘れてしまった場合には、懐紙やハンカチなどを敷いて、その上にお供えをします。

袋や箱に入ったものは口を開けて供える

お墓参りのお供え物は、その香りを仏様に楽しんでいただくため、袋や箱に入ったお菓子は口を開け、飲み物はフタを開けてお供えをしましょう。

飲食物は食べる

お供えした食べ物や飲み物は、カラスなどの動物に荒らされ、他のお墓の所有者に迷惑を掛けてしまうので、お墓に残したままにしないというのが原則です。お墓参りが終わったら墓前でいただくか、ご自宅に持ち帰るかするよう心掛けましょう。

持ち帰ったお供え物は仏壇に供えても問題ない

持ち帰ったお供え物はそのまま食べてしまっても構いませんが、仏壇にお供えすることも可能です。

お供え物には、上記を参考に故人の好きだったものを用意し差し上げてください。基本的なマナーを知っておけば、身内以外のお墓参りの際にも役立つでしょう。