墓石のカタチやデザイン、各部の名称を徹底解説

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墓石各部の名称と役割

一口に「墓石」と言いますが、様々なパーツを組み合わせて出来ているのはご存じですか?
ここでは、墓石を構成する各パーツの名称とその役割についてご説明します。

A)灯篭(とうろう)

灯は邪気を追い払うと考えられ、灯籠を置くと灯をともしているのと同じ功徳があるといわれています。

B)物置

物などを置くのに用います。下に洗浄用具を納めるような工夫をこらす場合もあります。

C)供台(そなえだい。「供物台=くもつだい」とも)

墓石の前に供えた石台でお供え物を置くのに用います。

D)石碑

上から順に、文字を刻む棹石(軸石)、上台石、下台石と呼ばれています。
なかでも棹石(軸石)は仏様やご先祖様の魂が宿る大切な部分です。
横幅8寸(約24cm)は8型というように棹石の横幅で大きさを表します。

E)芝台(しばだい)

石碑を支え、安定感のある印象にします。
最近の和式墓石では、石碑とこの芝台を組み合わせる場合が多くなっています。

F)霊標(墓誌)

戒名碑や墓誌などとも呼ばれ、戒名、俗名、死亡年月日、行年を刻みます。
また逆修の戒名、俗名を刻むのが寿陵です。

G)巻石(外柵)

境界石とも呼び、土と浄土を分けるという重要な意味を持つ石。
仕上げには磨きを施す場合が多くなっています。
関東など「外柵」と呼ぶ地域もあります。

H)拝石(はいせき)

墓前に敷いた石、ここで手を合わせて拝みます。
飛石または、ふみ石とも呼びます。

I)玉垣(たまがき)

巻石と同じ意味を持つ石で庭でいうと石垣にあたります。
普通型と絵型付があり、仕上げにより磨き方が異なります。

多様化する墓石のタイプ、デザイン

家や車などと同じように、墓石にも様々なカタチやデザインがあります。
最近では伝統的な和式の墓石のみならず、欧米風の洋式墓石も広く用いられるようになりました。
時代の変遷とともにお墓に対する考え方も少しずつ変わってきているようです。
自身の人生や考え方を墓石のデザインに投影することができるオリジナル墓石(デザイン墓石)にも注目が集まる今、お客様のもつ選択肢は日々増えています。

代表的な墓石のカタチ3選

ここでは大きな括りである「和型墓石」「洋型墓石」「オリジナル墓石」、それぞれのお墓のカタチの特徴を見ていきます。

和型墓石

お墓の選択肢が増えた現在でも人気の高い、伝統的な日本のお墓のカタチです。お墓と聞いてまずイメージされるのがこの形状でしょう。

同じ和型墓石でも、使う石材の種類や加工の仕方によって高級感やオリジナリティを出すこともできます。
流行に左右されにくいデザインですが、和型墓石はたとえば関西エリアだけでも、神戸型大阪型京都型など、地域ごとに特色があります。

古くから日本の伝統的なお墓として人気の和型墓石。
地域や宗旨・宗派によっても形やは違いますが、基本的な石碑の構造は、一番上に設置される「棹石」、その下の「上台石」、一番下の「中台石」という三段墓です。

各部の呼称は地域によって異なりますが、それぞれに願いや意味が込められています。
棹石は健康や家庭円満を表す「天」、上台石は家業や事業の成功を表す「人」、中台石は財産の安定を表す「地」を意味すると言われています。
最近は「下台石(芝台)」も含めた四段墓が主流になっています。

洋型墓石

戦後関東を中心に浸透していった形で、キリスト教徒はもちろん、仏教徒や神徒の方にも支持されるようになりました。
一般的な和型墓石と比べて墓石の高さが低く、最上部に設置される「棹石(軸石)」の幅が広いことが特徴です。家名や題目以外にも「愛をこめて」など好きな言葉や詩・イラストなどを刻むことができため、自分らしいお墓を作りたいという方を中心に人気のタイプです。

オリジナル墓石

こちらは文字通りオリジナルのデザインを施した墓石です。
石材の種類や色はもちろん、形も自分で決めることができるため、和型墓石はもちろんのこと、洋型墓石よりもさらに自由な発想で自分らしさを表現することができます。

例えば、ピアノの形や将棋駒の形、ギターの形など、故人が生前楽しんでいたもの、愛用していたものの形を墓石にすることもできます。
希望のデザイン、カタチや石種によっては費用が割高になる可能性があるため、実際に作る際には、希望の形状や大きさ、材質などを石材店に相談したうえでデザインすることをおすすめします。

代表的な墓石のカタチ、デザインを画像でご紹介

和型墓石のカタチ、デザイン例

 上部の前部に供物台があり、お供物を置くことが出来ます。

 納骨室のフタとなる水鉢に供物台と線香立てが含まれます。

 京都でよく見られる墓石のタイプです。棹石(軸石)上部や香炉など、円みを帯びたデザインが特徴的です。

先の尖った棹石(軸石)が特徴的な神徒墓。
墓石全体が直線的なデザインとなっています。
神道でお焼香することはありませんので、香炉や線香立てはありません。

洋型墓石のカタチ、デザイン例

欧風のデザインが特徴的で、赤やピンク、緑や黒などのカラフルな石種も好まれます



オリジナルデザイン墓のカタチ、デザイン例

お墓に対する考え方が多様化するにつれ、故人や建立者自身の人生や考え方を表現するという記念碑としての機能にも注目されるようになっています。
軸石に好きな言葉や詩を刻んだり、写真をプリントしたり、あるいはカラフルな石やガラスを用いたりと、表現の幅に限界はありません。
世界でたったひとつのオリジナル墓石(デザイン墓石)を故人のため、あなた自身のために建ててみませんか?

棹石(軸石)を囲むアーチが個性的な墓石デザインです。
随所に散りばめられた花の彫刻と、「ありがとう」の大切さを込めた棹石(軸石)表面のメッセージが心を温かくしてくれます。


ピンクと赤という同系色の石材を2種使用し、華やかで美しいデザインの墓石です。
何よりも目を引くのは、棹石(軸石)上部に嵌め込まれたステンドクラス。
可憐さの中に神々しさすら感じさせるお墓です。

その他の墓石のカタチ、デザインを画像でご紹介

丘カロート型

もともと関西エリアではあまり見られませんでしたが、徐々に増えてきた墓石のタイプです。
地面を掘らずカロート(納骨室)が土の上にあるため、納骨スペースを広く取れるというメリットがあります。
関西など骨壷からご遺骨を取り出して納骨する地域の墓石は、骨壷のまま納骨する地域に比べ納骨スペースが小さくなっていますので、関西でも骨壷のまま納骨したいという方には、この丘カロート方墓石が向いているかも知れません。
和式、洋式があります。

五輪塔

現在ではご先祖に対する供養の気持ちを込めて建立されることが多い五輪塔は、もともと古代インドの五大思想「空・風・火・水・地」を基盤とし、お釈迦様の骨を納めた「舎利瓶」の形が宝塔のイメージと重なり合って生まれた墓石であると言われています。
この世に存在するすべてのものは「空・風・火・水・地」を源としているということから、人もまたこの五大そのものであるとも言え、その意味において五輪塔は人や死者・先祖を表しているとされているのです。

 上から順に空・風・火・水・地を表します。それらを表す梵字を刻むこともあります。


宝篋印塔

五輪塔同様、先祖供養のために建てられることの多い墓石タイプです。
宝篋印塔という名は、塔中に「宝篋印陀羅尼経」を納めることから出たものです。
先祖の思いに報いるとともに子孫に福をもたらすと言われています。

企業墓

企業や各種団体などのための共同墓です。特に決まったカタチはありませんが、企業理念や創始者の言葉などが刻まれることもしばしばです。

実際の施工例もご覧になれます

様々な墓石のカタチを駆け足でご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
お墓のカタチやデザインに興味が湧いてきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

株式会社加登公式ウェブサイトでは、私どもが実際に建立させていただいた墓石を掲載しています。
オリジナルデザイン墓石も多数掲載しておりますので、ぜひともご覧になってみてください。

≫ 株式会社加登 墓石の施工例はこちら

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