位牌とは何? そんなに大切なものなの?
仏事・法要について
お墓。
それは亡くなった家族や先祖をお納めし、代々供養していくための存在です。
お墓を建てるということは、あの世における「終の棲家(ついのすみか)」を確保することに他ならぬわけですから、古よりおめでたいこととされてきたのです。
にもかかわらず、世間に流通する「お墓」のイメージは決して明るいものとは言えません。
確かに、誰かを亡くす悲しみを経ることなしにお墓というものはあり得ませんし、その意味で「お墓」という言葉やそれに付随するイメージが、どうしてもネガティブで暗い方向に向かってしまうのも無理のないことではあります。
ただ、厳密に言うなら、お墓は死を嘆き悲しむためのものではなく、もちろん死を呼び寄せるためのものでもありません。
一般的には四十九日を過ぎると忌が明け、ご遺骨をお墓に納めるというのはその次のステップになります。
つまり、故人の死を悼む段階から、あの世における新たな人生を応援するための段階への移行です。
家族を失った悲しみに区切りを付け、未来に向かって再び歩き出すための装置として「お墓」があるのです。
当然お墓に魂を入れる開眼法要(建碑式、慶讃法要とも)はおめでたい「ハレ」の儀式です。
一般に、不幸があった場合にお金を包むのには不祝儀袋を使いますが、お墓建立の場合には紅白水引ののし袋を使います。
納骨法要を同時に行う場合は別として、開眼法要のみを執り行う時の男性のネクタイは、黒ではなく白を着用します。
これらを見ても、お墓の建立がお祝いごとであることが明らかですね。
この業界に身を置く人間として悲しいのが、「お墓」と口にするだけで眉をひそめ「縁起でもない」などと忌み嫌う方がいらっしゃることです。
お墓とは、死の悲しみを乗り越えたのちの明るい未来の象徴とでも言うべきものです。
時折家族や親族が集まってお墓参りをし、懐かしい故人の思い出話に花を咲かせる。
そんな温かく清々しい場として古来存在するのが「お墓」なのです。
どうか世間の「お墓」にまつわる誤解が正しい理解に変わりますように。
そう願って止みません。
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