有名人・著名人の戒名クイズ! その1
その他雑学
位牌(いはい)とは、故人の戒名(法名、法号)と没年月日、俗名、行年(享年)の記された木の札のことです。通常は自宅の仏壇やお寺の位牌壇に安置し、故人の霊をお祀りします。
葬儀の際に使用する白木の位牌(野位牌)は、四十九日までの間だけ用いる仮の位牌で、四十九日の忌明けまでには、漆塗りの正式な位牌(本位牌)を用意しておかなければなりません。
本位牌は仏壇にお祀りするものですので、仏壇のないご家庭は、仏壇も購入しておく必要があります。
仏壇が用意できない場合など、位牌をお寺の位牌檀に安置してもらうことも出来ます。
そうした位牌は「寺位牌(寺院位牌)」と呼ばれ、本位牌に比べてサイズの大きいものが多いようです。
なお、戒名の文字を彫るのに2週間程度かかるため、早めに仏壇店などで位牌を購入し、文字入れを依頼しておきましょう。
文字彫りには手彫りと機械彫りとがあり、現在ではほとんどが仕上がりにばらつきのない機械彫りになっています。
後漢時代の中国では、ご先祖の生前の官位や姓名を「木簡」と呼ばれる板に書いて祀ったそうです。
儒教の習わしに基づくこの「木簡」が、現在の位牌の起源だとされています。
わが国では中国儒教の影響を受けた禅宗が、鎌倉時代に位牌を祀る儀礼を広め、江戸時代に入ると一般の庶民が仏壇と位牌を自宅に置くようになりました。
位牌については様々な考え方がありますが、遺族の呼び掛けに応えて故人の魂が下りてくるための、アンテナのようなものと考えると分かりやすいかも知れません。空中を漂うご先祖の魂を地上に呼び寄せ交感するという行為には、儒教儀礼の影響が感じられます。
ともかく、位牌がなければ、故人やご先祖がご自宅に帰ってくることが出来ません。
彼らを思い出すための、単なる記念碑のようなものではないんですね。
お墓と同じように、故人やご先祖と向き合い、語り合い、感謝の気持ちを伝えるために、位牌は欠かせない存在なんです。
繰り返しになりますが、家族が亡くなると仏壇を購入し、ご本尊とともに位牌を安置しますよね。
仏教の伝来以前から先祖崇拝の伝統を持つ日本では、仏壇と言えば故人やご先祖を祀るものだと思っている方も多いようですが、本来仏壇とはご本尊すなわちお釈迦様を祀るために存在します。
お寺の内陣を小型にして自宅でも祀れるようにした、言わば小さなお寺のようなものなのです。
厳密に解釈するなら、仏壇に向かって手を合わせるという行為は、故人やご先祖に対してではなく、故人やご先祖とともに「ご本尊に対して」手を合わせているということになります。
位牌と仏壇があれば、故人やご先祖に帰ってきてもらうだけでなく、帰ってきた彼らがご本尊にお参りすることも出来るわけです。
いかがでしょう?
やはり位牌や仏壇というのは必要不可欠なものだということがお分かりいただけたでしょうか?
位牌には、大きく分けておひとり用の「板位牌」と複数の位牌をまとめることが出来る「回出(繰り出し)位牌(繰出位牌とも)」の2種類があり、さらに「板位牌」は「塗り位牌」と「唐木位牌」とに分類されます。
表面に漆を塗り、金箔(きんぱく)や金粉、蒔絵などで飾られた位牌です。見た目にも高級感があり人気です。塗り位牌の価格は合成の漆を使ったもので1万円前後から、本漆を用いたもので3万円前後からとなっています。
黒檀や紫檀などの木材から作られ、ずっしりと重く耐久性に優れているのが特長です。木目の美しさも特筆に価しますね。価格は2万円から5万円程度といったところです。
故人の戒名を記した札が10枚ほど入る箱がついていて、ご先祖の位牌をまとめることができます。三十三回忌または五十回忌を過ぎると、ご先祖の位牌はこの回出位牌にまとめることが多いようです。
位牌が完成したら、まずは位牌に対する開眼法要(かいげんほうよう。開眼供養とも)を行います。
お墓と同じように、位牌にも魂が入ってはじめて手を合わせるべき対象となるのです。
お墓があれば墓前で、なければご自宅や菩提寺でお経をあげてもらい、白木の仮位牌に入っている故人の魂を本位牌に移し、役目を終えた仮位牌は菩提寺に納めます。
四十九日法要と位牌の開眼法要を同時に執り行うのが一般的で、墓前で行う場合は納骨法要も併せて営まれます。
先述したように、法要後の本位牌は仏壇に安置します。
仏壇のないご家庭は四十九日までに本位牌とともに仏壇を用意する必要もあります。
位牌を購入する際には、仏壇のサイズに合ったものを選びましょう。
位牌の形には宗派による決まりごとがありません。
故人にふさわしいと思われるものを選びましょう。ただ、仏壇に安置するご本尊の高さよりも位牌のほうが高くなるのは良くありませんのでご注意ください。
仏壇にご先祖の位牌がある場合は、その位牌と同じサイズか、それよりも小さいものを選ぶのが一般的です。
夫婦の位牌は同じサイズに揃えるのが通例で、同じ位牌にお二人の戒名を並べて彫ることも出来ます。
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