遠方の家族や親族。孤独死防止のためにできること
終活や葬儀について
将来、自分に万が一のことが起きたときに、家族や大切な友人に伝えておきたいことを書きまとめたノートをエンディングノートといいます。自分の死後や病に倒れたときのことを考えるのは、縁起が悪いと思う人も少なくないかもしれませんが、エンディングノートの作成を通じ、自分がどんな最期を迎えたいのかイメージする機会となり、残された余生をより良く生きるためのヒントも得られるでしょう。
自分の死後、または病気により意思疎通が困難になったときに備え、家族や友人に伝えたいこと・遺したいものについて記入するエンディングノート。故人の意思表示の代わりとなる遺言書としばしば混同されがちですが、法的な強制力を持つ遺言書に対し、エンディングノートの方が、形式にこだわらずより自由な形でメッセージを残せるメリットがあります。緊急連絡先や銀行口座に関することなど、暮らしに欠かせない大切な情報を記入すれば、自分自身の備忘録としても活用できます。
またエンディングノートを書くことによって、残された遺族の負担を軽減することができます。自分の死後の意向についてきちんと意思表示することで、遺族もどう供養していけばよいか悩まずに済んだり、親族間のトラブルを避けることにつながります。
エンディングノートに記載すると良い項目をあげてみましょう。
氏名や生年月日などの基本的な情報の他、出生時の様子、幼少期の思い出、学歴や職歴、所有する資格、結婚前後の出来事、ペットのことなど。自分がどんな人生を送ってきたのか印象づけるエピソードを記入します。
学生時代の友人や職場の同僚を一覧にします。連絡先を添えておくと、葬儀や急な入院の際に連絡がしやすくなります。
葬儀に呼んで欲しい人(呼んで欲しくない人)、希望する葬儀の形式、菩提寺の宗派、お墓の場所や供養の方法などを記入します。遺影として使用する写真を準備しておくのも良いでしょう。
不動産、預貯金、生命保険、銀行口座番号、所有するクレジットカードの番号などを記入します。借入金がある場合は、返済方法や担保の有無、保証人情報をもれなく記入しておきましょう。ただし、万が一エンディングノートを紛失してしまったときに備え、暗証番号などの重要情報は記入せず、別に記録を残しておく方が無難です。
車、骨董品や貴金属類など、資産価値がありそうなものは、全て書き出しておきます。また、他人に譲りたくない宝物や思い出の品を別途記入しておくと、遺品整理の際に処分されずに済みます。
SNSやwebサービスを利用していれば、会員情報を記入しておくと良いでしょう。また、万が一のことが起きたとき、その旨をSNSで投稿するか、退会手続きを取るかについても意思表示しておきましょう。
エンディングノートは、書く項目が大変多く途中で挫折してしまう人も多いかもしれませんが、はじめから全ての項目を記入しようと思わず、少しずつ、書ける項目から記入していきましょう。また、項目によっては家族と一緒に考えながら記入するのもおすすめです。
エンディングノートには、遺言書には記入できない医療や介護などの生前についての希望も記入することができます。また、一度記入した内容をいつでも加筆・修正できるのも特徴の一つ。定期的に家族と一緒に内容を見直し、意思疎通を図っておくのも良いでしょう。書店でもたくさんの種類のエンディングノートが販売されていますので、ぜひ一度手にとってみてはいかがでしょうか。
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